先進国株式と先進国債券に分散投資はありか?

先進国株式のパフォーマンス

ここでは、数多くの先進国株式ファンドのインデックスとして採用されているMSCIコクサイ・インデックスの値動きを用いて分析してみようと思います。ここではeMAXIS 先進国株式インデックスの基準価格データを引用して分析していきます。分析期間は価格データが入手できた2009年10月28日の終値から2021年2月3日(約11年と3か月)までとなります。2009年10月28日の基準価額は9,897円で2021年2月3日の基準価額は33,840円です。トータルリターンは+241.92%で年平均成長率(幾何平均)は年11.55%です。月次標準偏差(1月当たりの価格のブレ)は5.36%となっております。

先進国債券のパフォーマンス

ここでは、FTSE世界国債インデックス(除く日本)を用いて検証していきます。こちらは指数の価格データが入手できなかったのでeMAXIS 先進国債券インデックスの基準価額データを引用させていただきます。2009年10月28日の基準価額が9963円で2021年2月3日の基準価額は14380円です。トータルリターンは+44.33%で年平均成長率(幾何平均)は年3.32%です。月次標準偏差は2.32%となっております。

先進国株式と先進国債券の相関係数

相関係数とは

相関係数とは2種類のデータ(この場合、先進国株式と先進国債券の値動き)の関係性を示す指標です。簡潔に説明するとこの指標が「」に近づけば近づくほど値動きは似通っているということを示し、「-1」に近づけば近づくほど値動きは真逆(株が値上がれば、債券は下落するなど)になっているということを示しています。またこの指標が「」に近いと両者の値動きは全く関係ない動きをしていることを示します。つまり投資において資産を分散させる目的は、ポートフォリオ全体におけるリスクを低減するため(株が下がっても、債券が値上がってそれをカバーするなど)なので、相関係数は無相関または逆相関のほうが望ましいのです。

両者の相関係数

では早速両者の相関係数を見ていきましょう。ちなみに価格データさえあれば相関係数はExcelを使って簡単に求めることができます。詳細は後日記事にします。

両者の相関係数は

0.635938(意外と高い(笑))

分散する価値はあるのか

私の意見をはじめに述べさせていただくと株式一択でいいと思います。理由としては、上記で示した意外と高い相関係数のほかに長引く低金利情勢によって債券価格の上昇余地が限られているという点が挙げられます。もちろん低金利下では債券に資金がシフトしていくので過去10年の債権のパフォーマンスは全然悪くありません。しかし、日本においても10年未満の債権はマイナス利回りですし、正直これ以上債券価格が上昇する未来を思い描けません(そもそもマイナス利回りで債券が取引されている現状も個人的には理解しがたいです。)。これらの理由で先進国債券と先進国株式への分散投資はお勧めしません。

近い未来金利が上昇するなら…

インフレを前提とする話になってしまいますが、近い将来金利が上昇するなら債券への投資妙味がわいてきます。教科書的には、金利の上昇は債券価格にとってマイナス要因ですが金利が低金利に張り付いている今日、長期的に見て金利の上昇は債券にとってプラス要因であると思われます。なぜなら、既発債は価格の下落を免れませんが新発債はその時取引されている市場金利を参考に金利付けされ発行されるからです。つまり、表面利率の高い債券が市場に供給されて将来的な債券価格の上昇余地を作ってくれるということです。

もちろん債券への投資をするのはそのような事態に陥ってからで遅くはありませんが

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