退職所得控除を活用し、老後を豊かに

退職所得とは

退職所得について、国税庁のHPには以下のように記述されています。

退職所得とは、退職により勤務先から受ける退職手当などの所得をいい、社会保険制度などにより退職に基因して支給される一時金、適格退職年金契約に基づいて生命保険会社又は信託会社から受ける退職一時金なども退職所得とみなされます。

また、退職所得にかかる税金に関しても以下の記述があります。

退職金は、勤務先に所定の手続をしておけば、源泉徴収で課税関係が終了しますので、原則として確定申告をする必要はありません。

 退職金は、通常、その支払を受けるときに所得税及び復興特別所得税や住民税が源泉徴収又は特別徴収されます。この退職金は、長年の勤労に対する報償的給与として一時に支払われるものであることなどから、退職所得控除を設けたり、他の所得と分離して課税されるなど、税負担が軽くなるよう配慮されています。なお、退職所得についても源泉徴収票が交付されます。

退職所得の税金計算方法

退職所得は原則として以下のように計算します。

(収入金額-退職所得控除額)×1/2=退職所得

ここでポイントとなるのは退職所得控除です。以下が退職所得控除の計算方法です。

上記の通り、勤続年数が増えれば増えるほど退職所得控除金額が増加していきます。また勤続年数が11年3か月だった場合、勤続年数12年と計算され、端数の3か月は1年に切り上げられます。この端数は1か月でも11か月でも平等に1年に切り上げられるので注意が必要です

以下は退職所得控除の勤続年数ごとの控除額をグラフ化したものです。

グラフを見てもわかる通り、勤続年数20年超を境に控除額の増加額が大きく変わっているのが分かると思います。このように退職所得控除は長く同じ企業に勤続する人を優遇する制度だとも言えます。終身雇用制度が終わりつつある昨今でこのような制度は時代遅れな感じが否めませんが致し方ありません。

なぜ勤続年数が20年を超えると優遇されるのか??

退職金というのは、公的年金などとは違い法的に支払が定められているものではありません。しかしながら多くの日本企業がこの退職金制度を導入しています。なぜかといえば、従業員が長く働き続けるための動機付けにするためです。これによって企業側は人材の外部流出を防ぐことができます。退職金は通常勤続年数が長くなれば長くなるほど金額が高くなっていき傾向にあります。政府も昔は終身雇用制度は企業にとっても日本経済にとっても有用であると考えていたためその制度を後押しすべく退職所得控除も勤続年数が20年を超えると優遇されるよう制度設計されているものと思われます。

退職所得控除をうまく使うポイント

退職所得控除は額が大きいため一工夫で大きな節税につなげることができます。

工夫①:勤続年数が10年11か月だった場合。

あと2か月働くことによって退職所得控除を40万円増やすことができるため、特別な理由がない限りはあと二か月転職なり、退職なりを遅らせると退職金にかかる税金を軽くすることができます。

工夫②:勤続年数が19年だった場合。

あと1年と1か月働くことで退職所得控除を110万円(40万+70万)増やすことができます。勤続年数20年直前で辞めてしまうともったいないため、あと一年だけ我慢して働くのも選択肢の一つです。

上の工夫例はあくまで例なので、現実的に難しい側面もあることでしょう。しかし、知ってるのと知らないのとでは節税できる金額が大きく変わってしまいます。是非とも役立ててください。

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